ミシン用の針とミシン用の糸。生地に合わせた選び方をご紹介




ミシンを使ってポーチなどの布小物を作ったり、お子さんの通園や通学のグッズを作ったりする時ミシン針とミシン糸っていろんな種類があって、どれを使ったらいいかわからないですよね??

今回は、生地の厚さごとに使用すべき適切な針と糸を番号でご案内します!

ミシン針・ミシン糸の基本的な考え方

家庭用ミシン針を購入する際は、パッケージに【HA×1】の記載があることを確認してください。この【HAx1】の記載が家庭用ミシン向けの針であることを意味しています。

また、ミシン針の中でも太さに差異がありますが、いずれの種類にもこの【HAx1】は必ず記載されています。

ミシンにおいて基本的なことではありますが、ミシン針は生地の厚さによって針の太さを変えます。

生地に対して、針と糸が適合したものを使用していないと

  • 縫い目が飛ぶ
  • 糸が切れる
  • 針が折れる

などの原因になります。

針は「#◯◯」の数字が小さいほど細くなり、数字が大きいほど太くなります。

ミシンで縫う「布の厚さ」と「針」の関係

薄い生地には細い針、厚い生地には太い針を使用しないと、縫い目が綺麗にならなかったり、針が曲がってしまったり、折れたりして危険です。

どの生地にどの針を使用するか、については

▼以下をご参照くださいませ。

厚み 対象生地 針番号
薄地用 シフォン、シルク、オーガンジーなど #9(9番)
普通生地用 ブロード、シーチング、ギンガムなど #11(11番)
厚めの生地 オックス、キルティング、綿麻混、ツイル、コーデュロイなど #14(14番)
厚地用 デニム、帆布、キャンバスなど #16(16番)

ミシンで使用する「針」と「糸」の相性について

針と糸の相性は、生地の厚みと関係してくるので、薄い生地には細めの糸を使用し、厚めの生地には、太い糸を使用します。

▼針と糸の関係については以下の表をご確認くださいませ。

ミシン針# 糸番号 太さ
#9(9番) ポリエステルミシン糸90番 細め
#11(11番) ポリエステルミシン糸60番 標準的
#14(14番) ポリエステルミシン糸60番 標準的
#16(16番) ポリエステルミシン糸30番 太め

ちなみに、
#11#14の針、60番のポリエステルのミシン糸があれば ポーチなどの布小物や通園、通学グッズなどたいていの物を作ることが出来て、汎用性があります。

ポリエステルミシン糸の商品名としては、

▼このように「シャッペスパンミシン糸」と表示されているものがおすすめです。

注意
針の太さは数字が大きくなると、太くなり、糸の太さはその逆で数字が小さくなると、太くなります。 

それ以外の特殊な生地をミシンで縫う場合

ニットなど伸縮性のある生地を縫う場合

ニット用の針は【HAx1SP】と表示されています。

【HAx1SP】は先端が丸みをおびていて、布の厚さによって #9、#11、#14の太さから選びます。

ニット生地は伸びる素材なので、糸も専用の伸びる糸を使います。

糸は50番を使うことがおすすめです。

そうでないと、生地を伸ばした時に糸が切れたり、普通のミシン針を使うと穴があいて広がってしまうことがあります。

サテン生地の場合

光沢がありツルツルとした触り心地で、洋服の裏地からドレス、舞台衣装などに使われていますが、ミシン糸はポリエステルの細め90番、針は#9がお薦めです。縫い目が目立つことなく綺麗に仕上がります。

特殊な糸を使ってミシンで縫う場合

ナイロンの透明糸の場合

通常、生地色と糸の配色を考えるのに苦労しますが、ナイロン糸の場合、透明で縫い目が目立たないため、どの布・生地にもたいてい合わせることができる便利な糸です。

ただし、上糸・下糸の糸調子合わせがうまくいかないことがあり、最悪の場合、ミシンの故障の原因にもなります。

ナイロン糸は張りがあるためボビンにギリギリまで巻くと解けやすくなるので、半分くらい巻いたほうが扱いやすいです。

ナイロン糸を使用した部分に高温のアイロンをかけると、溶ける可能性があることも注意点の一つです。

また、縫った後の糸の始末の時、糸がピンと出ているので、肌に直接触れる場所への使用には向きません。

絹ミシン糸

絹で作られたミシン糸で、主に絹織物やウール地などの高級素材の縫製に用います。

針の大きさは、#9~#11を使用します。

カタン糸

綿で作られた糸で、一昔前はよく綿の生地を縫う時に使用された糸です。

縫製したものを後から染めるときに、一番使用頻度の高いポリエステル糸では色の染まりが悪く中々染まらないため、最近ではこのカタン糸を使うことがあります。

ただし、絹ミシン糸もカタン糸も、古くなると引っ張っただけで簡単に切れてしまいます。

糸を選ぶ時の注意点、コツ

「布」と「糸」の色味的な合わせ方

基本的には布地に対して、糸の縫い目が目立たない色を選びます。

▼上から「黒」「紺」「明るめの紺」で布の上に糸を置いてみました。

真ん中の紺色は最も目立たない色の選択です。上の黒色の糸は色合いが少し異なるように見えますが目立ちはしません。明るめの紺はそれらと比較すると縫い目が少し目立つ形になります。

よって、できれば真ん中の同系色の糸を用意するほうが良いでしょう。

▼生地が淡い色の場合は、生成りの糸がそれぞれの色に個別に合わせる必要が無く合わせやすいです。

また、上記は糸をできるだけ目立たせない前提で比較をしましたが、

▼逆の考え方もあり、あえて目立つ色で縫ってアクセントにすることもあります。

このあたりは最終的なできあがりのイメージに応じて、目立たせないor目立たせるを判断しましょう!

生地の端切れをお店に持って確認するのもアリ

糸を用意するときは、縫う予定の布の端切れをお店に持参して糸の色見本に並べてみると最適な色が見つかりやすくなります。

  • 無地の場合
    • 色の薄い生地(明るい色):生地と同じ色合いか、生地の色より薄めの色。
    • 色の濃い生地(暗い色):生地と同じ色合いか、生地の色より濃いめの色。
  • 柄物の場合
    • 生地の中で一番多い色合いの色、ベースの色に合わせる。
  • チェックの場合
    • 布の中に使われている割合の多い色に合わせる。

という考え方でお店での糸選びを行ってみると、最適な糸が見つかりやすくなり、「布」と「糸」のミスマッチを事前に防ぐことができます!

まとめ

今回は針と糸の選び方を紹介しました!

針は消耗品です。摩耗した針(縫っていてブツブツと音がするもの)や曲がった針を使うとミシン本体の故障の原因になることがありますので、いつもと音が違うかな?とか、縫い目がそろわなくなってきたら、針の交換をしましょう!

この記事を参考に布に合わせた針と糸を使って、素敵な作品を作ってみてくださいね。

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